終活相続準備~戸籍集めその17【横浜市戸籍取寄せ代行】

お世話になっております。横浜市、川崎市を中心に家系図作成、公正証書遺言、相続手続きを行っているこぐち行政書士事務所です。当サイトをご覧くださいまして誠にありがとうございます。

前回から、「戸籍」について書いております。戸籍は家系図作成、公正証書遺言、相続手続きについて必須なので本日も戸籍に関して連載していきます。

子どもがいる場合の戸籍の記載はどの様になるのですか?

👲子どもは戸籍にどのように記載されますか?

☺子どもは生まれた順番に両親の戸籍に入ります。養子は縁組の順番で養親の戸籍に入ります。

婚外子の場合は、祖父母の戸籍に孫は入れないため(※三代戸籍禁止)、母親が両親の戸籍から出て、分籍した母親の戸籍に入ることになります。

リンク戸籍法6条

※三代戸籍禁止→戸籍は1組の夫婦及びこれと氏を同じくする子ごとに、これを編製する。

子どもの種類

子どもには実子と養子があり、さらに実子は嫡出子と婚外子に分けられ、養子は普通養子と特別養子に分けられます。

いずれの子も法定相続人であります。相続手続きにはこれらの子を戸籍により確認しなくてはなりません。

戸籍調査が難しいのは、亡くなった方に子がいないことの事実を戸籍から証明する必要があります。

そのため、亡くなった方の出生から逝去までの連続した戸籍を集める必要があります。

実子嫡出子婚姻している男女から生まれた子
婚外の息子・婚姻していない男女から生まれた子、相続分は嫡出子と同じです。 ・父が認知した子は、その父母の婚姻により嫡出子となります。(民法789条)
里子普通養子・養子縁組手続により、養親との間で嫡出子としての身分を取得します。
特別養子・実父母との関係を終了させる養子で、家庭裁判所の審判で縁組が成立します。 ・養親との間は法定の嫡出子としての身分を取得します。

子どもは戸籍にどのように記載されますか?

婚姻している男女の間に生まれた子は、その父母の戸籍に出生順に記載されます。

続柄も「長男」「二男」「三男「長女」「二女」「三女」というような順番に記載されます。

父母の戸籍に入った子は除籍されるまで父母の戸籍に在籍していますが、大半は婚姻などにより除籍されているため、除籍された子がいないかを調べることが相続手続のポイントです。

婚姻関係のない男女間の子は戸籍にどう記載されますか?

婚姻している男女の間に生まれた子は嫡出子として夫婦の戸籍に生まれた順に記載されますが、婚姻していない男女の間に生まれた子は婚外子として母の氏を名乗り、母親の戸籍に入ることになります。

リンク民法790条2項

戸籍法18条2項

その際、父親が認知するまでは、相手の父親欄は空欄です。

母親となった人が親の戸籍に入っている場合、三代戸籍禁止の原則があるため(戸籍法17条)、子どもを生んだ後は必ず分籍して、自分が筆頭者となる戸籍を編製し、その戸籍に子どもを記載することになります。

ただし、父親が認知をして父親の姓を称する場合は、家庭裁判所の許可を得た上で父親の戸籍に入ることもあります。

(民法791条)

子どもが生まれて新しく戸籍を編製する場合はどの様に記載されますか?

夫婦に子どもが生まれた場合、その出生を原因として新戸籍が編製することはありません。

しかし、例外として、子どもが生まれて新しく戸籍を編製する理由として、以下の2つの場合があります。

1,母が未婚で子を出生した場合

未婚の女性は通常父母の戸籍に入っていますが、婚外子を出生すると、三代戸籍禁止の原則(戸籍法17条)により、女性は新戸籍 を編製し、子どもを戸籍に記載しなくてはなりません。

2,昭和23年式戸籍への改製作業中に出生した場合

昭和23年に新戸籍法が施行され、10年間の猶予期間を経て、新しい戸籍への改製が行われました。

改製が完了するまでの間、旧戸籍であっても新戸籍とみなされましたが、新法施行後は新法の規定による戸籍を編製しなければなりませんでした。

例えば、昭和23年以前に婚姻していた夫婦に、昭和23年から昭和36年の間に子どもが生まれた場合は、新しく戸籍が編製されたことが多数あります。

この場合、旧戸籍の父母の身分事項欄には「子の出生届出昭和参拾六年弐月壱拾壱日受附神奈川県横浜市神奈川区○○町△△番地に新戸籍編製につき除籍」のように記載され、新しく編製された戸籍事項欄には「出生の届出により昭和参拾六年弐月壱拾壱日父母につき本戸籍編製」と表記されます。

☺以上、「子どもがいる場合の戸籍の記載はどの様になるのか?」について書きました。

遺言書を作成するには、生まれた時から現在までの連続した戸籍謄本を集める必要があります。

遺言書を作成するか決めかねている場合は、ご自身の戸籍を集めてみるのは如何でしょうか?

リンクもご覧いただけたら幸いです。

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