親族の範囲を押さえましょう~小さな相続終活準備【横浜戸籍取寄せ代行

お世話になっております。

横浜市、川崎市を中心に戸籍取寄せ代行、公正証なり書遺言、相続手続きを行っているこぐち行政書士事務所です。

当サイトをご覧くださいまして誠にありがとうございます。

前回に続き、戸籍について書いていきます。

リンク:横浜市戸籍

リンク:川崎市戸籍

親族の範囲を押さえましょう。

自分の先祖や親戚との関係を指す言葉にはたくさんの種類があります。

親族・血族・姻族・尊属・卑属・直系・傍系などです。

これらの言葉はすべて、自分から見た場合の血のつながりがある人との間柄を指しています。

「自分と血のつながりのある人との間柄」を指している言葉が何種類もあるのは、つながり方や、つながっている部分の違いによるためです。家系図などをイメージするとわかりやすくなります。

自分と周りの人が描かれている配置箇所の違い、自分よりも上の方に描かれているのか、自分よりも下の方に描かれているのかや、自分と周りの人をつないでいる線の違い、何本の線線で自分とその人はつながっているのかなどによって、身の周りの人を分類する言葉が複数あります。

分類する言葉には次のようなものがあります。

親族・血族・姻族・尊属・卑属・直系・傍系

これらの言葉は大抵の場合、組み合わせて使われます。

例えば、直系尊属・直系卑属・傍系血族のように使われます。

以下、言葉の意味を説明します。

親族

これは民法の観点から人との繋がりを分類した言葉です。次の内に1つでも当てはまる人は親族に該当します。

1,6親等内の血族

2,配偶者

3,3親等内の姻族

「〇親等」とは、自分と人とのつながりの距離を測る単位のことです。

〇の部分に数字が入り、「1親等」「2親等」「3親等」などのように表現します。

自分との距離を測りたい人との間に「親子関係(子から見ると~の親・親からみると~の子)が何回あるか」を数えたものが「〇親等」です。

事例をあげますと、

自分(子)と父親との間柄は1親等(子(自分)→父(親))です。自分と父親との間にある「親子関係」が1回(子から見ると子の親・親から見ると父の子)だからです。

自分と祖父との間柄は2親等(子(自分)→父親→祖父)です。

自分と祖父との間にある「親子関係」が2回(Ⅰ回目は「自分の父親」、2回目は「父親の父親」)だからです。

自分と弟(妹)との間柄も2親等(子(自分)→親→弟(妹))です。

自分と弟(妹)との間にある「親子関係」が2回(1回目は自分の親)、2回目は「親の子(弟・妹)」だからです。

なお、補足説明として、「〇親等」を数える場合、自分と配偶者の間はカウントしません。

自分と配偶者は一心同体と考えます。

「親子関係が何回あるかを数える」という原則にあてはめて考えても、自分と配偶者との間に「親子関係」はありませんので、カウントする必要はないからです。

血族

血族とは、身の周りの人とのつながり方を、「血のつながりがあるかないか」で分類した言葉です。

血のつながりがある人の範囲を血族といいます。

例外として、血のつながりが無い場合でも養子は血族として扱われます。

姻族

姻族は、身の周りの人とのつながり方を「婚姻をきっかけにしているかいないか」で分類した言葉です。婚姻によって新しくつながりができた人のことを姻族といいます。

この場合につなぐのは配偶者の血族グループと、本人の血族グループの2つです。

事例として、

夫(本人のグループ)と「妻の親」(配偶者グループ)に血のつながりは有りません。

しかし、夫と妻が婚姻をきっかけに、夫は「妻の親」と姻族の間柄になります。

「妻の親」だけで無く、もっと広い範囲が姻族になります。

もっと広い範囲とは、「妻の血族」です。

つまり、夫の血族と妻の血族を夫と妻の婚姻がつないだのです。

なお、妻と「夫の血族」も姻族の間柄になります。

尊属

家系図をイメージしながら考えると判りやすくなる分類の言葉です。

尊属とは、自分と配偶者や兄弟姉妹よりも上の世代の血族・姻族を指す言葉です。

上の世代とは自分と配偶者の両親や祖父場、曾祖母、高祖父母などの世代のことです。

家系図を書いた場合、自分より上の方に書かれる世代の人たちのことをさします。

卑属

卑属とは、自分と配偶者や兄弟姉妹よりも下の世代の血族・姻族を指す言葉です。

下の世代とは自分と配偶者の子や孫、ひ孫、玄孫などの世代のことです。

家系図を書いた場合、自分より下の方に書かれる世代の人たちのことを指します。

補足説明ですが、自分と配偶者と兄弟姉妹との間柄や、自分と配偶者といとことの間柄などは尊属・卑属ではありません。

自分と配偶者や兄弟姉妹、いとこなどは全て同世代と考えます。

尊属・卑属は「自分たちの世代よりも」上の世代か下の世代かで判断します。

直系・傍系

直系とは、父母や祖父母、曾祖母、子、孫、ひ孫、玄孫など、「親子関係」のみでつながっている間柄です。

家系図で表現しますと、図のなかではタテの関係でつながっています。

傍系とは、直系以外の間柄を指します。

兄弟姉妹や、おじ、おばなどの間柄です。

家系図で表現すると、図の中ではタテの関係だけではなく、ヨコの関係でもつながっています。

以上、先祖の範囲について書きました。

遺言書・相続手続の際には、生まれた時から現在までの連続した戸籍謄本を集める必要があります。

また、遺言書を作成するか決めかねている場合は、ご自身の戸籍を集めてみるのは如何でしょうか?

リンクもご覧いただけたら幸いです。

リンク

戸籍集め講座2000円(実際に私の戸籍を墨塗なしでお見せします)

小さな終活~まずは戸籍集めから~(遺言書はハードルが高いと感じている方にお勧めします。1名様7万7千円)

弊所トップページ